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レースレポート

英国F3 第6戦 ドニントンパーク

予選

日付:2009年7月18日(土)
天候:曇り

予選1回目結果:10位
予選2回目結果:7位

復調の兆し。決勝に期待

中嶋大祐コメント

特に予選1回目の結果が悔やまれますが、決勝に向けて期待の持てる予選となりました。予選1回目ではほぼ全てのコーナーでアンダーステアが強く、納得のいく走りが出来ませんでした。1回目のセッションが終わった後、予選2回目に向けて車に微調整を施したのですが、これによって車の挙動がかなり改善されました。予選2回目ではベストタイムをそろえることが出来ず僅差の中7番手となってしまいましたが、これまでの数戦と比べると調子が戻ってきていると思います。

決勝

日付:2009年7月19日(日)
天候:第1レース:曇り/第2レース:雨

決勝第1レース結果:8位
決勝第2レース結果:9位

第2レースは今シーズン初のウェット。波乱のレースに

決勝概要

イギリスF3第6戦の舞台はダービーシャー州に位置するドニントンパーク。シルバーストンと並び、イギリスでは非常に有名なサーキットだ。

日曜日の午前に行われた決勝第1レース。中嶋は好スタートを切るが、前方を走る2台の車に行く手を阻まれここでは1ポジションアップにとどまる。前を走る選手よりもラップタイムに勝っていた中嶋は序盤から果敢に攻めるが、あと一歩決め手に欠き、なかなかポジションを上げることが出来ずにいた。しかしその後セーフティーカー先導による周回を経て、12周目に最終コーナーへのブレーキングでインに飛び込み1つポジションを上げることに成功する。8位に浮上した後は、周りよりも速いラップタイムで前を追いかけた。9位を走行していた時に前を走る車の影響でタイムを大幅にロスしていたため、この時には7位を走行していた選手と3秒以上の差があったのだが、中嶋は周回を重ねるごとに差を詰めていった。最終的にはあと一歩届かず、7位までコンマ6秒差に迫ったところでフィニッシュとなった。優勝は、ハイテックのW・グラブミュラー(オーストリア)。

今にも泣きだしそうな曇り空の下スタートが切られた決勝第2レース。中嶋は好スタートを切り、1コーナーまでにチームメイトをパスし6位に浮上する。このレースでもラップタイムは良く、5位の選手の真後ろに付け虎視眈々とチャンスを狙っていた。しかし3周目、思わぬ落とし穴が中嶋を待ち受けていた。突如降り出した雨により足元をすくわれ、バックストレート直前にあるコピスコーナーでラインを外してしまったのだ。なんとかコースアウトは免れたものの、ここでポジションを1つ落としてしまう。さらに5周目、再び不運が中嶋を襲う。雨が強くなっていく中、マクリーンコーナーで中嶋のインに飛び込んだ選手が曲がり切れず中嶋に接触。中嶋はグラベルまで押し出され、13位まで順位を落としてしまう。ちょうどこのタイミングで後続のアクシデントによりセーフティーカーが出され、レースは一旦水入りとなる。

8周目にセーフティーカーが解除された後、中嶋は濡れた路面の中で速さを発揮し、まずは1コーナーから2コーナーにかけて2台をオーバーテイク。さらにその次の周にはコピスコーナーからバックストレートにかけて独特のラインを取り、一気に3台をオーバーテイクした。これで一気に8位まで返り咲いた中嶋は続く1コーナーでも1台パスし、ついにグラベルに押し出される前のポジションまで戻ることに成功した。さらなるポジションアップを狙ったが、さらに強さを増した雨が中嶋に苦戦を強いる。猫の目のようにコンディションが変わる中、雨のドニントンパークを走り慣れたドライバー達がここぞとばかりにペースを上げたのだ。中嶋はポジションを譲るまいと必死でブロックラインを取ったが、接近戦の中では逆にそれが仇となり、再び10位までポジションを落としてしまう。雨の量が一定になった後は再びペースが上がり、前の車を追い詰めるが、一歩及ばずそのまま10位でチェッカーとなった。(※レース後に他車にペナルティーが課され、9位へと繰り上がった) 優勝は、TスポーツのW・ボイド(イギリス)。

中嶋大祐コメント

もちろんもう少し良い結果を目標にしていましたが、順位以上に価値のある週末になったと思います。まず第1レースでは、予選の後に手ごたえを感じていた通りのペースを発揮することが出来ました。残念ながら8位を走っていた選手を抜くのに手間取ってしまった時間が長すぎて、狙っていたほどのポジションまで挽回することは出来ませんでしたが、久しぶりに攻めるレースを展開出来たことでスネッタートンでのレース以降失っていた自信を少し取り戻すことが出来ました。

第2レースは気まぐれな天候によって非常にエキサイティングなレースになりました。結果的にはスタートした順位からポジションを落としてしまいましたが、ドニントンでの初めての雨の走行をスリックタイヤのまま決勝レースで行うという状況は、自分にとってこれ以上ない良い経験となったと思います。本当にいろいろなアクションがありましたが、接触によって13位までポジションを落としたあと、難しいコンディションの中でオーバーテイクを重ねることが出来たのは自信になりました。終盤に雨の量が変化した直後に数周の間ペースが落ちてしまい、ポジションを失ってしまったのですが、今後はこういった状況の変化に対応する時間をもっと短縮出来るようにすることが課題になってくると思います。