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レースレポート

2010 英国F3 第4戦 ホッケンハイム

予選

日付:2010年5月28日(金)
天候:晴れ

ベストラップ:6位
セカンドベストラップ:6位

ベストラップ、セカンドベストラップともに6番手

中嶋大祐コメント

マニクールと同じく、チーム全体で苦労をした予選となってしまいました。自分たちのポテンシャルはフルに発揮出来たと思いますが、トップを狙うためには速さが足りていません。3つの決勝レースを戦っていく上で自分たちに何が出来るかをチームと考え、少しでもペースを向上させる事が出来るようにしたいと思います。

決勝

日付:2010年5月29日(土)、30日(日)
天候:5月29日:晴れ 5月30日:雨のち晴れ

決勝スターティンググリッド
第1レース:6位/第2レース:16位/第3レース:6位

決勝結果
第1レース:16位/第2レース:リタイヤ/第3レース:7位

本ラウンド終了時のランキング:7位

最終レースで4ポイント獲得

決勝概要

イギリスF3第4戦の舞台はドイツ・ホッケンハイム。世界屈指の超高速サーキットとして知られていた旧レイアウトはあまりにも有名である。今回は普段とは異なるフォーマットが組まれ、第1レースおよび第2レースが土曜日に行なわれ、日曜日には第3レースのみが行なわれた。

暖かい日差しの中で行なわれた決勝第1レース。最初のスタートがディレイとなった後、2番手グリッドのG・ディアスの車両にトラブルが発生したため、スタートは2度目のディレイとなってしまう。ディアスの車両がピットロードへと撤去された後、フォーメーションラップが行なわれ、3度目の試みでついに第1レースのスタートは切られた。実質5番手からのスタートとなった中嶋は良いスタートを切ったものの、第2コーナーへの進入で1つポジションを落としてしまい6位となる。しかし最終スタジアムセクションへの入り口で5位のポジションを取り戻し、オープニングラップを終える。その後は常に前のグループと接近した状態を保ち、オーバーテイクの機会を虎視眈々と狙っていた。しかし迎えた10周目、ランオフエリアを使用しアドバンテージを得ているとして中嶋にピットレーンドライブスルーのペナルティが掲示される。これに従いペナルティを消化した中嶋であったが、12周目にはまたしてもピットレーンドライブスルーのペナルティを受けてしまう。結局この2度のペナルティにより順位を16位まで落とし、16周のレースを終えた。ホッケンハイムサーキットにおけるランオフエリアの使用に関するルールは今年から変更されたのだが、ペナルティの適用についてオフィシャル側とチーム・ドライバー側とで認識の違いがあり、このレースでは14名ものドライバーが何らかのペナルティを受けるという極めて異例な事態となった。

第1レースを16位で終えた中嶋は、第2レースを16番手グリッドからスタートした。レッドシグナルが消えると同時にとても良い加速を決めると、第1コーナーまでに11番手グリッドからスタートしたチームメイト、C・ウエルタスの背後まで浮上した。しかし第1コーナーの進入で不利なラインを取らざるを得なかった中嶋は、第2コーナーに向けてのスピードを大きく失ってしまう。ここへ後方からポジションを上げてきたもう一人のチームメイト、F・ナスルが迫る。中嶋とナスルは並走するような形で第2コーナーへと進入するが、ここで両者のラインが交錯し接触。ナスルはそのまま走行を続けたが、不運にも中嶋はこの接触でタイヤにダメージを負ってしまい、レースを終えることになった。優勝はハイテックのG・ディアス。

日曜日の午前に行なわれた決勝第3レース。夜中降り続いていた雨も朝方には止み、レースはスタートからフィニッシュまで完全なドライコンディションで行なわれた。中嶋は6番手グリッドから今季ベストのスタートを決めると、第1コーナーを立ち上がった時点で4位まで浮上する。しかしその直後バックストレート上でスペースを失い、バックストレートエンドのヘアピンに向けて不利なアウトサイドのラインからのアプローチを強いられる。中嶋はここで行き場を失うと、続く第6コーナーまでに2つポジションをダウン。オープニングラップをスターティンググリッドと同じ6位で終えた。このレース、中嶋は終始セクター2でのペースが良く、セクター2では一時全体のベストタイムを記録するほどであったが、オーバーテイクに際して重要なセクター1及びセクター3でのペースがいま一つ伸びないという状況であった。さらに、この傾向は前を走る車に接近した際に特に顕著であったため、ひとつ前のポジションを走っている選手よりもペース的には勝っているがオーバーテイクを仕掛ける程には接近出来ないという、中嶋にとってフラストレーションのたまる展開となる。さらに17周目には後方から追い上げてきたカーリンのJ・カラードにオーバーテイクを許し、7位となってしまう。カラードに対して一旦スペースが空いた21周目には摩耗したタイヤであるにも関わらず自己ベストのラップタイムを記録し、ポテンシャルを示す事は出来たものの、最後まで他の車に接近した状態でのペース不足に苦しみ、このレースを7位で終えた。優勝はカーリンのJ・E・ヴァーニュ。

中嶋大祐コメント

流れの悪いレースが続いてしまいました。第1レースでのペナルティに関しては正直なところ僕自身もチームも、そして他の参加者も納得出来ていない部分がありますが、そういった判定を受けてしまったことは事実ですので、受け入れなければいけません。

マニクールでのイベント、そしてホッケンハイムでの予選、第1レース及び第2レースを戦っていく上で、自分たちが抱えていた問題が浮き彫りになって来ました。チームにとっては非常に難しい決断だったと思いますが、日曜日の第3レースでは車のセットアップの方向性を大幅に変更して走行しました。その結果、土曜日まで自分たちが特に苦手としていた部分については改善の兆しが見られました。さらなる微調整は必要になりますが、ベースとしては悪くないものが見つかったと思います。

この2連戦で相対的に多くのチャンピオンシップポイントを失ってしまいもどかしい気持ちでいますが、今はチーム一丸となって危機感をもって取り組んでいますので、長いインターバルの後に開催されるロッキンガムのレースでは形勢を逆転出来ると思っています。