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レースレポート

2010 英国F3 第5戦 ロッキンガム

予選

日付:2010年7月17日(土)
天候:雨のち晴れ

ベストラップ:10位
セカンドベストラップ:8位

不完全燃焼の予選に

中嶋大祐コメント

シルバーストンの時と同じく、トラフィックによって自分のポテンシャルを発揮する事が出来ず下位のグリッドとなってしまいました。1セット目のタイヤでのアタックが終わった段階ではトラフィックの問題もなく、悪くないポジションにつける事が出来ていたのですが、2セット目のタイヤではほとんどクリアラップを取る事が出来ませんでした。いくらスペースを作ってもそのスペースを潰されるばかりで、結局2セット目のタイヤでは1セット目のタイヤで記録した自分のタイムすら更新する事が出来ず、最終的には10番手に終わってしまいました。落胆は大きいですし、何故シルバーストンや今回のようにポールポジションを狙えるような時に限ってこのような事になってしまうのかとフラストレーションを感じていますが、下を向いていても始まらないので決勝では一つでもポジションを挽回出来るように精一杯頑張ります。

決勝

日付:2010年7月18日(日)
天候:曇り時々晴れ

決勝スターティンググリッド
第1レース:8位/第2レース:ポールポジション/第3レース:10位

決勝結果
第1レース:10位/第2レース:2位/第3レース:リタイヤ

本ラウンド終了時のランキング:7位

3レースとも悔しい内容に

決勝概要

2010年シーズンの折り返しとなる第5戦はロッキンガム・モータースピードウェイが舞台となった。オーバルコースと数多くのコーナーから成るインフィールドとを併せ持つこのサーキットは、中嶋にとって昨年初めての表彰台フィニッシュを達成した地でもある。

土曜日の午後に行なわれた決勝第1レースは8番手からのスタート。ホイールスピンによって出だしが若干鈍った中嶋は、インフィールドの始まりである第2コーナーまでに1つ順位を落とすと、さらに第4コーナーでもポジションを1つ落とし10位でオープニングラップを終える。レース前半は、強いアンダーステアに苦しんでいた中嶋にとって厳しい展開となり、2周目にはポジションを11位まで落としてしまう。その後もペースが上がらず我慢のレースとなるが、8周目にはJ・ジャファーのミスに乗じてポジションを10位に戻した。タイヤの摩耗が進んできたレース後半になると、ラップタイムは相対的に向上し前を走るグループとの差を徐々に詰めて行ったが、オーバーテイクを仕掛けるまでには至らず10位でこのレースを終えた。優勝はカーリンのJ・E・ヴァーニュ。

第1レースの後に行なわれた抽選により、中嶋は決勝第2レースをポールポジションからスタートすることとなった。このレースではイギリスF3のシリーズ戦としては初の試みとしてレース中に1回のピットストップが義務付けられ、上級カテゴリへのステップアップを目指すドライバーたちに新たなチャレンジ、練習の機会を与えることになった。

迎えたスタート。中嶋はレッドシグナルが消えると同時に抜群のスタートを切ると、オープニングラップを終えた段階で早くも2位以下に1秒以上の差を付けて独走態勢を築く。その後も1周当たり平均して約コンマ3秒ずつリードを広げて行った中嶋は、8周目を終了した時点で2位を走行していたA・ブザイドに対して3秒の差を付け、9周目にピットストップを行った。難なくストップ&ゴーを終えると、5位でレースに復帰。ここまでは予定通りだったのだが、この周に2位に浮上したD・マッケンジーが新品タイヤの利点を活かして非常に速いラップタイムを立て続けに出し猛チャージを開始。さらにピットストップを可能な限り遅らせる作戦を取り、中嶋との実質的なギャップをどんどんと削っていった。そして迎えた14周目、ピットストップを終えたマッケンジーは中嶋の目前でレースに復帰。このまま16周のレースを走りインターナショナルクラス初の優勝を飾った。中嶋は悔しい2位でのチェッカーとなった。

決勝第3レースは10番手グリッドからのスタート。出来るだけ多くのポイントを稼ぐべく、スタートでのジャンプアップに集中していた中嶋は狙い通り完璧なスタートを決め、2コーナーに向けて6位でアプローチしていった。しかしその矢先、中嶋の背後を走っていた車が2コーナーへのブレーキングで止まり切れずに中嶋に追突、そして中嶋の頭上を乗り越えて行くという大きなアクシデントが発生する。このアクシデントによってリアウイング等に大きなダメージを負った中嶋はここでリタイヤを余儀なくされてしまう。さらなる上位入賞も十分視野に入っていただけに、非常に残念なリタイヤとなってしまった。このレースで優勝したのは、中嶋のチームメイトであるF・ナスル。

中嶋大祐コメント

第1レースは、予選で使用したセッティングをさらに進める方向でアジャストした車で臨んだのですが、狙っていたバランスの変化が裏目に出てしまいペースが良くありませんでした。あまり良くなかったオープニングラップと相まって、ポジションをスターティンググリッドから2つ落として10位でのチェッカーとなりました。この結果によって第2レースではポールポジションからのスタートとなりました。リバースグリッドではありますが、僕にとって今何よりも必要なものは優勝であり、このレースに向けてまさに必勝を期していました。スタートは完璧に決まり、ピットストップまでのレースはとても上手く進んでいました。しかし、新品タイヤでこのレースに臨んでいたマッケンジーは僕がピットストップを行なった後に予想以上に良いペースでラップを重ね、優勝を逃してしまう結果となりました。もう少し状況を的確に読んで可能な限りピットストップを遅らせていれば結果は違っていたかも知れませんし、思う事はいろいろとありますが、僕にとってはまたしても優勝出来なかったという事が全てです。この悔しさは言葉では表現し切れませんが、とにかく全ての経験を糧にこれからも頑張っていきます。