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レースレポート

2010 英国F3 第7戦 スラクストン

予選

日付:2010年8月7日(土)
天候:雨のち曇り

ベストラップ:16位
セカンドベストラップ:16位

ニュータイヤでのセットアップに苦しむ

中嶋大祐コメント

自分たちにとってとても難しい予選となりました。金曜日のフリー走行では時間が限られている中、降雨に見舞われてしまいドライでの走行を進める事がほとんど出来ず、ニュータイヤを予選で初めて使用するという状況でした。予選に向け、フリー走行で僅かに得られたデータを元にマシンを調整して臨んだのですが、自分たちの狙いよりも大きくマシンの挙動に影響が出てしまい、タイムを伸ばす事が出来ませんでした。

しかし、ここ数戦悩まされていたトラフィックの処理については、チームと相談をして予選の組み立て方を変えた結果、良くなりました。今回は単純に自分たちのスピードが足りませんでしたが、この良かった部分は維持して、次戦以降の予選も戦っていきたいと思います。

決勝

日付:2010年8月7日(土)、8日(日)
天候:8月7日:雨のち曇り 8月8日:晴れ時々曇り

決勝スターティンググリッド
第1レース:16位/第2レース:19位/第3レース:16位

決勝結果
第1レース:リタイヤ/第2レース:リタイヤ/第3レース:14位

本ラウンド終了時のランキング:11位

悪い流れを断ち切れず。第3レースではまさかのミスジャッジも

決勝概要

イギリスF3選手権第7戦の舞台はスラクストンサーキット。このサーキットはイギリス屈指の超高速サーキットとして有名で、1ラップ中のアクセル全開率は85%以上、最高速度は時速260キロにも及ぶ。

マシンバランスに苦しんだ予選の後、決勝第1レースを16番手グリッドからスタートすることになった中嶋。このレースに向けて、これまで一度も使用した事のない空力のセットアップをトライする事となったが、今度はそれが仇となり不安定な挙動と格闘しながらの難しいレースとなった。スタートではホイールスピンが多く、ポジションアップはならず。オープニングラップをスタート順位と同じ16位で終えた。3周目には1つポジションを上げるが、コースの大半を占める高速コーナーで強いオーバーステアに苦しんでいた中嶋は全くペースを上げる事が出来ない。6周目にチームメイトのC・ウエルタスにかわされた後も、懸命にプッシュを続けるがラップタイムはなかなか上がらない。それでもマシンの限界まで攻めて行った中嶋は、11周目に6速全開で曲がるグッドウッドコーナーでリアのグリップを失いスピン。マシンへのダメージはなかったが、再スタートは叶わず。ここで第1レースを終えた。

第1レースでリタイヤに終わった中嶋は、第2レースを19番手グリッドからスタートすることとなった。第1レースの結果を受け、チームは空力のセットアップを元の状態に戻し、中嶋を送り出した。これにより第1レースと比較してバランスは改善されたものの、最後方からのスタートということで終始前を走る車につかえ、厳しい展開となる。なかなかオーバーテイクのチャンスを見出せずにいたが、11周目、前を走るH・ロイドがバックストレート手前のチャーチコーナーでミスを犯したのに乗じ、中嶋は横に並ぶ。しかし、ここで幅寄せされた中嶋はそのまま行き場を失い芝生へ。なんとかコースへと復帰し、その後も数ラップしたが、マシン下部の空力パーツへのダメージが大きく中嶋は13周目にピットイン。第1レースに続き、このレースもリタイヤとなった。

日曜日の午後に行なわれた第3レース。16番手からスタートした中嶋はスタートを成功させ、オープニングラップが終わった段階で早くも10位までポジションを上げた。さらに3周目には、9位を走っていたH・ロイドに対してキャンベルコーナーでインサイドからオーバーテイクを仕掛ける。しかし、ここではロイドも引かず両者は接触。中嶋はサスペンションにダメージを負ったものの、なんとか10位のままレースへと復帰した。後続で起こった大きなクラッシュの影響で7周目から4周に渡って導入されたセーフティーカーランが終わった12周目には、8位を走行していたJ・ジャファーのコースアウトに乗じて9位へ浮上。3周目の接触によって負ったサスペンションのダメージのため、ラップタイムは思うように伸びなかったが、それでも前を走るグループの背後にピタリと付けさらなる上位進出を狙っていた。しかし14周目、中嶋に対してドライブスルーペナルティの指示が出される。このペナルティは中嶋がイエローフラッグの区間中で追い越しをしたとして出されたのだが、実際には中嶋は追い越しをされた側であり、これは明らかにオフィシャルの誤認であった。しかしながら、いったん出された判定が覆されることはなく、中嶋はペナルティを履行すると最後尾でレースに復帰。失意のレースを14位で終えた。

中嶋大祐コメント

ここ数ラウンドは本当に流れの悪いレースが続いてしまっています。苦しい状況の中でようやくポイント圏内の8位でフィニッシュ出来そうだった第3レースでも、何故かイエローフラッグ中にオーバーテイクされた自分にドライブスルーペナルティが課され、ノーポイントに終わってしまいした。

今回は予選までにセットアップをまとめる事が出来ず、決勝でも様々な調整を試さざるを得ない苦しい展開となりましたが、シルバーストンではこれまで安定して良いセットアップを持っているので、走り出しの段階から上位のラップタイムを出し、良い流れを作る事が出来るように頑張ります。