ウェットコンディションとなった予選では今シーズン最高位の2位を獲得しました。一見とても良い結果に見えますが、午前中に行われた公式練習やQ1はトップで終えることができていたため、自分にとっては非常に悔しい結果といえました。Q2前に一気に雨量が増えてしまったことなど要因は色々ありましたが、それも含めてライバルに対して強さが足りていないということなので、しっかり受け止めて改善すべきところは改善しなければいけません。
予選から一夜明け、決勝日はウェットからドライへと変化していく難しいコンディションになりました。予選での悔しさを払拭すべく臨んだ決勝でしたが、無情にも悔しさが倍増するような内容となってしまいました。
バゲット選手が担当した第1スティントはウェットコンディションで推移し、2番手をキープすることができていました。僕たちは雨量が減った際のウェットタイヤでのラップタイムがライバル勢よりも良かったため、第1スティントを長めにする戦略をとりました。しかしながら、27周目に他車のアクシデントからセーフティカーが導入され、すでにピットストップを終えていたライバルに対して僕たちは大きく損をすることになってしまいました。
31周目にピットからコース上に復帰すると、トップ争いから一転して8番手までポジションを落としてしまいました。結果的には、ここで一気に歯車が狂ってしまう形になりました。リスタートの後はとにかく一つでもポジションを上げようという気持ちでプッシュしたのですが、その気持ちが空回りして300クラスの車両をオーバーテイクする際にコース上の濡れた部分を踏んでコースアウトしてしまいました。このコースアウトから復帰するまでの間に一気に周回遅れの13位となり、事実上の戦線離脱となってしまいました。最後まで諦めずに走りましたが、結局ここからのポジションアップは叶わず、13位でレースを終えました。
今シーズンは最後まで決勝で思わしい結果を残すことができず、非常に悔しい一年になりました。最終戦の内容は今シーズンを象徴するようなものだったと思います。
その反面、予選でのパフォーマンスは確実に高めることができました。今シーズン、Q2進出は5回で、そのうち2位が1回、3位が2回でした。昨年と比べると大躍進と言えますが、これはひとえにHondaさんとダンロップさん、そしてチームの協業による開発の成果です。決勝に関してはこれまで少し手薄になっていた感は否めませんが、現状の課題を洗い出し、その課題の解決に向けて地道に努力することによって、必ず予選と同じように改善することができると考えています。