DAISUKE NAKAJIMA

DAISUKE NAKAJIMA
Top > RACE > レースレポート > 第17戦&第18戦・スポーツランド菅生

データシート

2008年全日本F3選手権

第17戦&第18戦・スポーツランド菅生

距離:3. 704km×18周(第17戦)、25周(第18戦)
予選・第17戦決勝:9月20日 曇り・観衆:14,000人(主催者発表)
第18戦決勝 :9月21日 雨 ・観衆:39,000人(  同  )

最終戦菅生は2レースとも8位フィニッシュ

第17戦予選 9位  第18戦予選 9位
第17戦決勝 8位  第18戦決勝 8位

08シーズン最終戦菅生ラウンド。日曜日決勝は雨。

土曜日の予選は赤旗中断でアタック時間が大幅に減ってしまう。

ラスト18戦スタート、水煙の中果敢に1コーナーへ。

台風13号が接近している日本列島だったが、東北・仙台に近いスポーツランドSUGOは雨の兆しもなく、練習走行日となった木曜・金曜日には気温が30度近くまで上昇する、残暑の厳しい中でのレースウィークスタートとなった。中嶋大祐にとって菅生は昨年のFCJ以来となるサーキット。予選、決勝ともにペースの上がらないレースとなったFCJのイメージが残っていた中嶋にとっては、ここ菅生は少々苦手意識の強いコース。その気持ちが表に出るように、木曜日の練習走行では周りに比べ遅れをとってしまう。しかし金曜日までセッションを重ねていくにつれてその差も縮まっており、「走りこむうちに慣れていくのは分かっていましたし、あとは詰めていくだけです。」と、前向きな気持ちをのぞかせた。

土曜日の予選は11時45分にスタート。木曜、金曜に比べると気温、路面温度は一気に10度近く下がり、秋の東北を思わせる陽気でのセッションスタートとなった。

開始と同時に中嶋はコースイン。1本目のニュータイヤでのアタック中にナショナルクラスのマシンに引っかかった為、1分16秒半ばのタイムにとどまり、いったんピットへ戻り2セット目のタイヤを装着。残り10分の全日本選手権クラスの占有時間を待って集中力を研ぎ澄ませていた。が、開始から15分の時点で赤旗が掲示され、セッションが中断されることに。今季はレギュレーションにより、予選セッション中に赤旗中断があってもセッションの延長は行われない。つまり、赤旗で中断された分だけアタック時間が減ってしまうのだ。全日本選手権クラスと一緒に行われているナショナルクラスは赤旗中断時間内にタイムリミットが過ぎてしまい、最後のアタックができずに予選が終わってしまうという結末に。全日本選手権クラスも、セッションが再開されたのは残り5分の時点。中嶋を含め全9台が一気にアタックに入っていった。中嶋も果敢に攻めのアタックを見せたが、1周をうまくまとめきることができず、第15戦、16戦ともに9番グリッド確定となった。

土曜日最後のイベントとなった第17戦決勝も、気温22度、路面温度25度と涼しいコンディションでスタートした。中嶋は得意のスタートで1台をパスして2台目のマシンに並びかけるも、接触を避ける為に止む無く引いて、結果的に、1つポジションをあげてオープニングラップを終えた。レース序盤は1チャンスで飛び込めるギャップを保っていた。しかし、その後は少しずつ詰めては広がりの繰り返しで、途中に細かいミスが出てしまったこともあり、結局パスすることはできなかった。後続とは危なくない距離を保っていたから、ほぼ単独走行の形で18周のレースが終了。予選順位から1つポジションをあげた8位でゴールすることとなった。

翌日曜日は前日夜半から降り出した雨で、路面はウェットコンディション。08シーズン の最終戦は、雨でのレースとなった。今シーズンの中嶋は、ウェットレースでのパフォーマンスには好印象を持っていた。事実、鈴鹿で行われた第5戦では自己ベストの5位入賞を果たしている。第5戦の再現なるかと思われたが、走りなれた鈴鹿と違いコース経験の少ない菅生では、ドライと違うブレーキポイントを見極めるのにも苦労して、7周目には馬の背コーナーでブレーキングミス。「前の周では、ブレーキを手前で踏みすぎていたので、もっと奥まで詰めようと思ったのですが」というように、攻めたが故のミスではあったが、これで前のマシンとの差が10秒以上に開くことになった。結局そのミスを最後までリカバーしきれず、前日と同じく8位でシーズンを締めくくることとなった。

中嶋大祐選手コメント

「この菅生はFCJでの成績もあり、あまり良いイメージがありませんでした。そのせいもあってか、ドライビングの面で少し悩んでしまう部分がありました。それでも金曜日の段階ではホンダのトップとの差は前回とあまり変わらなかったので、なんとか縮められるように頑張ろうと思いました。しかし、肝心の予選でタイムを伸ばすことができませんでした。土曜日のレースではラップタイムは良かったのですが、それを順位という形にすることができないまま終わってしまいました。日曜日は雨になって、今シーズン雨のレースには少し自信があったので上位を狙う気持ちで臨んだのですが、ブレーキングで行き過ぎてしまいました。 今シーズンを振り返ると、結果だけを思い出してみれば正直言ってかなり厳しいシーズンでした。本当にチーム一丸となって試行錯誤を繰り返したのですが、状況はなかなか好転しませんでした。ですが、そうした苦労というのは必ずこの先役に立つと思っていますし、他の人よりも多くのことを経験し勉強できたという自負はあります。そういった意味では、とても内容の濃いシーズンにすることができたと言えると思います。 1年間ありがとうございました」