DAISUKE NAKAJIMA

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データシート

2007年フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)

第5戦&第6戦・ツインリンクもてぎ・フォーミュラニッポン第3戦

距離:4.801km×12周+18周
第4回公式合同テスト  :5月18日 曇り時々晴れ・観衆  − 人( 未発表 )
公式予選&第5戦決勝 :5月19日 晴れ時々曇り、一時雨・観衆 6,200人(主催者発表 )
第6戦決勝:5月20日 晴れ・観衆 19,000人( 主催者発表 )

第5戦決勝は天候に翻弄され、リタイア。
第6戦は混乱を抜け、後半安定した走りで8位入賞。

第5戦予選 9位  第6戦予選 13位
第5レース リタイア  第6レース8位

19日第5戦決勝前の空。
このグリッド上でのタイヤチョイスが明暗を分けた。

20日第6戦決勝はまるで初夏のような
ドライコンディションとなる。

レースウイーク中、もてぎコースを攻略するため、
さまざまな走り方にトライした。

第6戦決勝では、多重クラッシュが発生し
初めてセーフティカーが出る。

5月19〜20日にかけて、フォーミュラチャレンジ・ジャパン第5戦・第6戦が行われた。舞台となるもてぎでは、シーズンの開幕前と、この第3ラウンドが開催される直前に、計4日間のテストが行われている。このテストで上位タイムを刻めなかった中嶋は、まずはアドバイザーからの指摘を元に、自らのドライビングの癖を修正に入った。 もともとブレーキングで奥に突っ込みすぎる傾向のある中嶋は、これまでの鈴鹿と富士ではタイムロスが大きい走り方をしていたのだ。「ストップ・アンド・ゴー」と呼ばれるコースレイアウトのもてぎでは、彼の持ち味とも言えるブレーキングがアドバンテージとはなるものの、様々な走り方にトライして更にタイムアップを図った。この2日間のテストでは1周をまとめきれずに下位に留まったが、事前テストのときよりは感触もよく、予選に向けて期待は高まった。

テストの行われた木曜日が雨、金曜日は晴れ、そして予選の土曜日は、雨が降ったり止んだりの難しいコンディションとなった。テスト時よりは上向きにはなったものの、やはり課題のブレーキングで周りと差をつけられてしまう中嶋は、予選1回目にシングルグリッドとなる9番手タイムをマークするが、10分間のインターバルの後に行われた予選2回目では、周りに比べてタイムの落ち幅が大きく13番手に。 裏ストレートからのフルブレーキングで回っていく90度コーナーで何度かミスをしてしまい、「1周をまとめる」という走りが、思うようにできなかった結果だ。それでも、予選1発の速さとレースラップは別物。僅差で予選では前に出られなかったが、富士での1レース目のように混戦する中盤グループの中を上手くすり抜ければ、トップグループに追いつく可能性は高い。 そしてその第5戦決勝。スタートで他車にトラブルがあり、1周減算の11周で決勝レースが行われた。スタート進行の間に小雨が降り出し、周りではグリッド上でレインタイヤに履き替えている車もあったが、中嶋はメカニックと相談して、スリックタイヤのままでいくと決断した。 空は心持ち明るくなりそうな気配があり、それならば序盤に少し滑るリスクを背負ってでも、勝負をかけるということだ。スタートで勢いよく飛び出した中嶋は、1〜2コーナーで3番手にポジションアップを果たす。ここまでは、スリックタイヤで正解だったのだ。 しかし、この直後に突然雨脚が強まり、コース上は完全なウェットコンディションに。すぐにコースアウトしてしまう、スリックタイヤを選んだほかのドライバーを横目に、なんとかコースの序盤を抜けてきた中嶋だったが、S字の立ち上がりでリアタイヤを滑らせてコースアウト。ガードレールにヒットし、そのままリタイアとなってしまった。

翌日曜日の決勝は、土曜日とうって変わって快晴。まるで初夏のような陽気の中でスタートした。スタートのタイミングは昨日ほど良くはなかったが、混乱の中を上手く抜けてポジションをアップさせ1コーナーを回った。 しかし直後の3〜4コーナー、中嶋の背後で5台ほどの集団でクラッシュが発生し、FCJのレースで初めてセーフティカーが出されることに。2周をセーフティカーランで消化し、4周目に再スタート。この再スタートでポジションアップを狙った中嶋だったが、場所を見つけられずにポジションキープの11位に。鬼門とも言うべき90度コーナーでは序盤にミスを連続しポジションを落とすが、中盤になって落ち着いたか、安定してトップグループに匹敵するラップタイムを重ねて2台をパス。他車の自滅もあって8位入賞でフィニッシュした。

中嶋大祐選手コメント

「結果は残念としか言えないですが、テストから本番までで課題にしてきたブレーキングは少しずつ克服できてきたと思います。また、第6戦の決勝では他車との競り合いの末にポジションを上げるといった経験もでき、自信につながるよい収穫となりました。   とはいえ、まだまだ予選・決勝を通して安定してタイムを出せる状態にないので、まずはミスなく走れるようにならないと。次はすでにレースを経験した富士。また前回のように混乱をすり抜けて、一つでも前でフィニッシュできるようにしたいです」