DAISUKE NAKAJIMA

DAISUKE NAKAJIMA
Top > RACE > レースレポート > 第1戦&第2戦・富士スピードウェイ

データシート

2008年全日本F3選手権

第1戦&第2戦・富士スピードウェイ

距離:4.563km×15周+21周
公式予選&第1戦決勝:4月5日 晴れ・観衆:12,000人(主催者発表)
第2戦決勝:4月6日 晴れ・観衆:19,500人(  同  )

戸田レーシングよりF3デビュー!

第1戦予選 8位  第2戦予選 8位
第1戦決勝 8位  第2戦決勝 9位

08年度は戸田レーシングよりF3参戦。

Car No.2  シャシーDALLARAF308/エンジンMF204C レッドカラーのマシン。

予選は、第1戦、2戦とも8位のポジション。

レース結果は、8位と9位。初のF3レースで、多くの事が学べた。

全日本フォーミュラ3選手権が、4月5〜6日に開幕。昨年フォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)でランキング5位を獲得した中嶋大祐は今シーズンこの全日本F3選手権にステップアップ。名門戸田レーシングチームから参戦することとなった。

セッティング変更のできないワンメイクマシンを使っていたFCJと異なり、F3ではマシンを速い状態に仕上げるセッティング能力も求められることになる。タイムが出ないのは、ドライバーの腕なのか、マシンのバランスなのか。今まで以上に深い知識と感性が要求されるのがF3というカテゴリーだ。ルーキー中嶋にとっては全てが初めて経験することばかりだが、「その一つ一つが勉強になるし、自分の引き出しが増えるのはいいこと」と話す。

開幕前からマシンバランスに違和感を抱えていた中嶋は、その流れを引きずったまま開幕ラウンドのレースウィークに突入した。土曜日の予選では、それまでと大きくセッティングを変えてみたが、違和感は改善しない。

今季からナショナルクラスが導入された全日本F3選手権は、それに伴い予選方式も大きく変更された。30分間のセッションを20分と10分に区切り、最初の20分間はナショナルクラスとの混走に、最後の10分間は全日本クラスのみの走行時間となる。土曜日に行われるレースのグリッドは、この30分の中でマークしたセカンドベストタイムによって、そして日曜日に行われるレースのグリッドは、ベストタイムによって決定される。それぞれ15分間のセッションが設けられていたFCJの予選とは、組み立て方もリズムも全く異なる方式だ。

中嶋はセッション開始からコースへと飛び出していったが、なかなかタイムが上がらない。残り10分をターゲットとするかのようにピットに戻ると、ニュータイヤを履きマシンの微調整を行ってから、再度コースイン。ポール争いが激しくなる中、計測2周目、3周目とベストタイムをマークしたが、予選順位はどちらも8位と、課題の残る結果となった。 F3デビューレースとなる第1戦では、予想以上にリヤタイヤのグリップが高く、エンジンストールを起こしてしまった。ポジションを2つ落としてスタートした中嶋は、旧型マシンで参戦しているナショナルクラスを2周目までで全員パスすると、前のマシンを猛追するが、予選時同様ペースが上がっていかない。1つ前のポジションを走るマシンもあまりラップタイムは速くなく、2台の差は大きく変わることなく15周が終了。中嶋は予選順位と同じく8位で開幕戦を終えることとなった。課題の残る土曜日に、チームは夜遅くまでミーティングや作業を続けた。もちろん中嶋も一緒にだ。 土曜日と同じく8位グリッドからのスタートとなった日曜日の第2戦。こちらはまずまずのスタートを切り、1周目のヘアピンコーナーまでに5位までポジションアップしたものの、その直後のダンロップコーナーで1台にインをさされたことをきっかけとして8位まで順位を落としてしまう。 しかし、2周目の1コーナー進入で2台をまとめて追い抜き6位まで再浮上。予選でフレッシュタイヤを残していたマシンがあり、それにはペースが追いつかず抜かれたが、3台並んだホンダ勢の中ではトップを走っていた。ラップタイムに大きな差はないものの、お互いの速いポイントが違うせいか、後ろを走るマシンとはところどころで接近戦となる。なんとかこのポジションを守りたい中嶋は背後に迫るマシンを必死に抑えるが、タイヤの磨耗等でペースが落ちてきた15周目、1コーナーで1台に、続くAコーナーでもう1台に先行を許すことに。その後は約1秒の差を保ったまま、9位でゴールとなった。 結果としては土曜日よりもポジションを下げてしまったが、途中までとはいえライバルたちを抑えた中嶋は、土曜日のチーム全員のハードワークの成果が、レースの内容として現れたことに幾らかの手ごたえを感じたようだ。もてぎで行われる合同テストで更にマシンを煮詰め、3週間後のオートポリスに挑む。

中嶋大祐選手コメント

「合同テストのときから使っていたパーツに不具合を感じていたんですが、土曜日のレースが終わった後、その原因が分かってきて、それを改善したところ随分と良くなってきました。 日曜日のレースでは、終盤にペースが落ちたところで抜かれてはしまいましたけど、出来得る限りのことをして、精一杯走れたと思います。 まだまだ僕自身もチームも、08年のタイヤやマシンについてのデータが多くないのでマシン開発には時間がかかりますが、日曜日のレースで(クルマ作りに関して)前に進めたことが分かったので、その点では良かったと思います。」